高次脳ないっちゃんと音楽療法

2022年01月25日

いっも歌ってる〜〜〜下手やけど(笑)

音楽療法ってそんなリハビリがあることすら
知らんかった15年前

いっちゃんが緊急手術して どうにか命が繋がって
ICUからもようやく出られて
入院先の国立循環器病研究センターに毎日通っていたあの頃…

気持ちがしんどくて
悲しくて、つらすぎて
どうしてこんなことになったのかが
受け入れられなくて

でも 今どんな形であっても
目の前の主人は息をしている
意識も反応も全然なくて
生きてるのか死んでるのかもようわからん感じやったけど
とりあえず息をしていることに感謝して
チューブだらけのいっちゃんに会いに
毎日病室に通っていたあの頃

病室の壁が真っ白で全部こちらのエネルギーを吸い取られるような
そんな気持ちになるのが嫌で
壁にペタペタ家族写真やら当時飼っていたラブラドールのナナちゃんや
いっちゃんの愛人やったうさぎのうぶちゃんの写真を貼りまくり

そして
病室にカセットデッキを持ち込んで
エンドレスに音楽をかけていた
かけずには13時から20時と言う面会時間の
長い時間を病室で過ごすことができなかった私
そう言う意味では当時の私の不安な気持ちを
癒してくれたのも音楽だったかもしれない

ベッドは10度上げるのが精一杯
いっぱいのチューブに繋がれたいっちゃんが
こちらが呼びかけてもなんの反応もない、いっちゃんが
杏里の「オリビアを聴きながら」に口をパクパクした瞬間を見つけたのは
今はみそじ、当時は15歳だった娘

「ママ パパが口パクした!!!
パパ耳聞こえてる!!」

生きてる証拠を見つけて
2人で飛び上がって大喜びしたのを思い出す

音楽療法と出会って本当に救われたのは私

生きていることには間違いない
息はしてる
でも座ることはできない
私と目を合わすこともできない
そんな廃人のようないっちゃんに
息を吹き込んでくれたのが
今回 第20回 日本音楽療法学会近畿学術大会の大会長を務められる
そして今はコロナで活動はできないけれど
白井いさおとゆかいな仲間たちのメンバーでもある
那須貴之先生

いつも確か木曜日の午後
デイルームで行われる音楽療法
ギター片手に那須先生が現れて
いろんな曲をつま弾いてくれる

当時いっちゃんは車椅子に座ることはままならず
ずり落ちながら
那須先生のつま弾く「蘇州夜曲」を聴いて
初めて泣いた
声をあげて泣いた

いっちゃんが「確かに生きてる証拠」を一つ
那須先生のギターでまた一つ見つけることができて
私も泣いた
いっちゃんが「泣く」という感情を取り戻した記念の日
そうやって廃人から少しづつ感情を獲得していく瞬間に
立ち会えた私の心に
希望の光がさした
諦めるなんて言葉は辞書から消した

いっちゃんの口笛のCDにも入っている
「蘇州夜曲」は思い出の曲
私にとっても大切な曲

そう考えると那須先生と今回ご一緒させていただく
当時のリハビリの主治医勝谷先生とは
15年ものおつきあいになる
リハビリ病院を退院してからも
いっちゃんと音楽を通して一緒に楽しんでくれる人
ずっといっちゃんを見守ってくれている人

第20回 日本音楽療法学会近畿学術大会👉https://20kinkitaikai.webnode.jp/


どんな話が飛び出すか
今から楽しみにしています

音楽療法士の方だけじゃなく
医療 福祉関係者だけじゃなく
全ての人に参加してほしい
そこにはきっと音楽をツールにして
いっぱいの愛が溢れてるはず…
こんな時期だからこそ
みんなに参加してもらいたいです

大会のホームページに
白井いさおとゆかいな仲間たちとして
勝谷先生、那須先生、口笛の仲間とステージに立った時の
朝日新聞の記事が掲載されました!!
オンライン開催なので全国どこからでも参加していただけます!!

皆さま今日もハッピーな1日をお過ごし下さい💖

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